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ドクターMのメディカルアドバイス
宮城県サッカー協会 医事委員長・大泉記念病院院長 松本 純
 
VOL.3 サッカーと食事
 

 試合前の食事の基本は、
1.燃料となる主食をしっかりとること 
2.燃料を爆発的に燃やすために必要なビタミンB群を体内に飽和させておくこと 
の2つです。

 ごはん、パン、麺類などの主食で糖質を補給することが大切ですが、試合直前では胃袋がもたつきますから2時間前ぐらいまでには食事を終えましょう。糖質は当日のエネルギーを補給しますので、サッカーのような瞬発力が主体の競技では特に大切です。マラソンやトライアスロンなどの持久性の競技種目では、「超回復」といわれる身体の生理反応を利用して試合前1週間かけて糖質を補給するグリコーゲンローディングと呼ばれる食事法があります。サッカーなどではあまり有効ではありませんが前日に糖質を普段よりは多めに摂取しておくのも良いでしょう。

 スタミナ切れとは筋肉内に蓄えたエネルギー源「グリコーゲン」を使い果たし、疲労物質「乳酸」がたまってエネルギー生成が行き詰まった状態をいいますが、十分な糖質を摂取しておくことで遅らせることができます。さらに糖質は頭を働かせるエネルギー源でもありますからサッカーのように頭を使う競技ではなおさら大切でもあります。肉体的、精神的疲労から試合中の“プッツン”を起こさないために少量の糖分の補給が有効で、「きょうは疲れていてあぶないな」と思ったらあらかじめうすい糖分を含んだ飲み物を自分で用意しておくのもよいでしょう。

 ビタミンB群の補給は、豆類やおかずで補給しますが、最近ではサプリメント(栄養補助食品)の開発が進んでビタミン類の錠剤も出ています。
いわゆるエネルギー回路の潤滑油であるビタミン類の補給は糖質の補給とともに十分に行われなければなりません。昔、飯を食わねば戦はできぬと言って戦いの前に飯(主食の米)を食べたのは正解であったが、おかずがあまりなかったのでもしかしたらエネルギー回路がうまく動かなかったかも知れません。

 さて、サッカーと食事の話は以上ですが、ここに食生活の根本的な問題点が浮き彫りにされます。糖質は当日のエネルギー補給として大切ですが、実は中年を過ぎてあまり活動しなくなった人にとってはいらないものです。食生活はどうしても習慣になっていて若い時に食べたように中年以後も同じような食事をしてしまうので、使われなかった糖質は中性脂肪に変換されて肝臓や皮下脂肪組織に貯えられてしまいます。ダイエットの基本は必要でない糖質(主食の他にアルコールも糖質であることに注意)を摂取しない。少なくとも夜に糖質を摂取することは禁物であります。しかし、エネルギー回路の潤滑油であるビタミン類の摂取は同じように大切でありますから、極端に言えば中年以降の食事はおかず(豆類、野菜類な
ど)だけでよいということになります。

 お父さん、お母さんには、子供達と一日一度の集合できる楽しい晩さんですが、これから体が成長する子供達とは違ったメニューの食事とすべきでしょう。数年前にわたし自身、昼の弁当を御飯抜きでおかずだけとしてみました。お腹が空いてふらふらするのですが体調は良好で、2ヶ月で10kg減量できたのでした。

[ Updated: 2002.4.25 ]

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