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テクニカルコラム
宮城県サッカー協会 技術委員長 櫻井 覚
 
VOL.1 「そこそこうまい!」からの脱却
 

 宮城県のレベルを考える時、一番分かりやすいのは実績。つまり、「日本代表、Jリーグに何人選手を輩出しているか?」「県の選抜チームや県を代表するチームの戦績」等です。相対的な評価ではありますが、サッカーという常に進歩し続ける競技の性質上、比較を通して今の位置を推測するしかありません。

 現在の日本代表。フル代表はいません。U-20代表に1名。U-14代表に2名。U-12代表に2名。女子フル代表に2名。代表候補選手は、各カテゴリーに数名ずつ。Jリーグでは、昨年の段階で6名がプレーしています。今年度の国体を始めとする選抜チームの戦績については、成年男子ベスト8、成年女子優勝、少年男子1回戦敗退。全日本女子ユースは、U-15が決勝トーナメント進出、U-18は準優勝。東北大会レベルでは、U-12は2位。U-14、U-17が優勝。

 さて、皆さんは、この実績をどのように感じられるでしょうか?当然、基準の置き方一つで評価は分かれることになるでしょう。東北地域で勝っていればよいのか。全国のトップレベルで戦う力が欲しいのか。それとも世界で活躍するプレイヤーを望むのか。個々の価値観で多様な選択がなされてよいのだと思いますが、県全体としては常に日本のトップレベルや世界のサッカーを視野に入れての強化を推進する必要があります。なぜなら世界に飛び出していくことのできる可能性を持った選手がいて、その選手の未来を摘み取ってしまうような環境であってはならないからです。

 現在の宮城には上手な選手がたくさんいて、そこそこのレベルを保っていると言えます。しかし、代表クラスや世界で戦える選手が育っているとは言えません。この現実を私たちは、自分たちの責任を含めて重く受け取っています。選手の育成には長い時間を要します。1人の選手の成長過程への私たちの関与について、深く見直していく時期に来ているように思います。

 現在の宮城の課題、極論すれば我々指導者の問題に帰結すると言えるでしょう。そこそこ上手な選手は、やはりそこそこのステージでしかプレーはできません。この選手達を上のステージに送るのは、指導者側の問題、つまり指導力を向上させるしかないように思えます。選手を育成するトレーニング環境、トレーニングの質、コーチングの質等の改善が急務であるということを述べて本稿を閉じます。

 次回に選手のトレーニング環境についての具体的な問題点をあげたいと思います。

[ Updated: 2002.2.5 ]

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