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テクニカルコラム
宮城県サッカー協会 技術委員長 櫻井 覚
 
VOL.13 「よい」選手は「よい」指導者から
 

 1月25日から本年度の公認準指導員養成講習会が開催されています。参加者は、年齢もサッカー経験も指導経験も異なる方々の集まりです。当然参加の目的も違うわけですが、サッカーへの情熱は熱く、今年も活気のある講習会を作ってくれています。講習会では、「Players First」に根ざしたコーチングのノウハウを「OpenMind」の精神で学んでいきます。指導者としての「基礎・基本」の部分についての確認と言ってもよいかもしれません。とかくそれまでの経験に頼ってきた指導をロジカルに整理し直す機会としてくれたらと思います。

 これまで拙稿では、宮城県の現状や指導の在り方について述べて参りましたが、「よい」選手を育てるには「よい」環境、特に「よい」指導者の存在が不可欠です。これまでのトップアスリートは、偶発的に生まれてきた方が多いように思います。これを計画的に確実に育成していこうとするのが、トレセン制度であり、この指導者育成システムなのです。

 「よい」という概念は、非常に観念的・抽象的なものですが、現在「○○の課題」という形で表現するなど出来るだけ具体的なイメージで伝えられるよう工夫が加えられています。また「よい」はサッカーの進歩や世界の相対的な変化の下で、その姿を変えていくものですが、「よい」を共有するためには、多方面からの情報収集・分析と多くのディスカッションを通した指導者の納得が必要でしょう。共通理解と指導のベクトル合わせを行う最初の場として、この講習会を位置づけることもできます。

 もちろん、ライセンスを取得したから「よい」指導者であるとか、取得者の増加がそのままレベルの向上につながるわけではありません。これまでの指導者育成の反省として、「よい」指導者を継続的に育成していくことを疎かにしていたことが上げられています。サッカーが日々進歩していること、「よい」の概念が流動的であることを考え合わせれば、指導のスペシャリストは常に成長していなければなりません。ライセンス取得は指導者としてのスタート地点に立つことであり、その後の自らの研修がさらに大切であることは自明の理でしょう。

 来年度は、県内における指導者研修制度の確立を本委員会の重点項目の1つとする予定です。「よい」指導者に多くの研修機会を提供し、「よい」指導者同士で磨き合ってもらい、「よい」指導環境を整えていこうと言うものです。現在、年間を通した研修システムを作成中ですが、指導者の経験や実績、指導対象の違い等を考慮した研修を計画していきます。また将来的には、指導チームを持たない指導者にチームを紹介したり、優秀な指導者を講習会に派遣したり、トレセンで指導してもらったり、ライセンス取得のメリットをどんどん増やしていこうと考えています。何より、指導者自身が「サッカーの楽しみ」を享受し、「クリエイティブな姿勢」を持っていただけるよう働きかけていきたいと思います。

[ Updated: 2003.2.3 ]

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