指導者
【生理がテーマは初】指導者研修会を開始して 女性がサッカーしやすい環境

過去、県内のサッカー指導者を対象とした研修会で「生理」をテーマに実施したのは、今回は初めてとなります。
2022年11月6日(日)松島フットボールセンターで行われた指導者リフレッシュ研修会。今回の講義テーマは「生理」
今回、生理をテーマに実施しようと思った背景は、遡ること6月、今回の講師の星合香氏とお会いした際の会話がキッカケでした。
「生理についてどんなことを知ってらっしゃいますか?」…この言葉が刺さりました。知っているようでほとんど知らない…まさに知ったかぶりの状態でした。
「若年層での教育が進んでいるわけなく、さらに現在の親世代の方々は保健の授業で1~2回程度の知識。日本ではまだまだ正しい知識を持っている方が少ない状態。知らないことが悪ではなく、きちんと知って選手達に寄り添う…まずは、運営側や指導者側、保護者側が知ることから始めてみませんか?」こんなやりとりから始まりました。
現在、宮城県サッカー協会では、サッカーで輝く女性を応援しよう!と女性がサッカーをしやすい環境を構築するべく取組みを実施しています。(取り組み内容は こちら)
しかしながら、サッカーは男性が教えているケースが多く、女性指導者は全体の1割程度しかいません。その一方で、女子選手が所属する小学生チームは増えており、男性指導者が女子選手の発達発育を正しく理解し、身近な相談者になることが、女性がサッカーをしやすい環境を創るための一つであると考えます。
今回は指導者を対象に実施。
参加した指導者は14名(内訳は 男性指導者13名、女性指導者1名)。
9割が小中学生の指導者で、それぞれの指導者が所属しているチームに女子選手がいる割合は、8割でした。
講義の中では、
生理痛への対応一つとっても、痛み止めを飲むと癖になるかもしれない…など、試合と生理が重ならないコントロールする対応でも、ピルの副作用が怖い…など、イメージやなんとなくの知識で本来対応出来るものが「堪える」という形で終わっていること
生理が来ない場合も、運動と栄養のバランスが生理にも起因すること(食事から摂取する栄養が、トレーニングで消費するエネルギーとして多く使われてしまって、生理や発達発育に必要なエネルギーが不足してしまう)
など、正しい知識を得れば、向き合っていけることを気づかされました
講義の中で印象に残った言葉は
「女性は、ホルモンによって1ヶ月の間ずっと体調が変化するため、心と身体のバランスが一定ではない(逆に男性はホルモンによっての大きな影響がないため一定している)。よって女性は常に身体と(それに影響した)心が変化しながら、サッカーと向き合うことはもちろん、その中で生活している」でした。
女子選手は(サッカー選手だけでなく…女性は)、こういった中でパフォーマンスを維持しようとしているのだと知れたことも大きな意味がありました。
この研修会終了後に参加した指導者から「誘ってくれてありがとう」といただいた言葉に、嬉しさと共に男性指導者のこういった知る機会が少ないのではないかと改めて思えました。
正しい知識がない、相談する相手もいない…この状況を今後も少しずつ変化させられるよう取り組んでまいります。次回は、保護者向けに企画したいと考えております。
2022年 夏には 選手向けに研修会を実施 こちら